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  • なぜ産廃に反対なのか?

日本で初めて 霊山をゴミ捨て場に

日本人は古来から信仰の対象として霊山を大切に守ってきました。

霊峰冠嶽は、2200年前、秦の始皇帝の命を受た徐福が来朝の際、冠を納められた地として知られ、1400年前、聖徳太子の父君用明天皇の勅願により熊野三所権現が勧請され興隆寺が建立されました。
また、摩藩島津家の三大名勝図会にも『本藩の霊地の最也』と記され、代々大切に守られてきた鹿児島随一の霊山です。 

しかし、伊藤祐一郎鹿児島県知事は、この霊峰冠嶽を日本初のゴミ捨て山にしてしまおうとしています。
この決定が実行に及ぶと、霊山はただのゴミ捨ての山となり、故郷を偲ぶ美しいお山を失うだけで無く、
この愚行が先例となり、全国の霊地霊山は次々にゴミ処分場の対象とされ、日本の美しい自然環境は著しく失われる引き金となるでしょう。

会議録、現地調査もなし。候補地の選定

現地調査はここ一箇所だけでいいと知事に言われた

鹿児島県は産業廃棄物最終処分施設の建築予定地に県内29ヶ所の候補地の中から、この霊山冠嶽を選んだと言っています。
しかし、その選定過程には多くの疑問が残ります。
 
平成20年8月20日、鹿児島県の環境部長以下3名が「産業廃棄物最終処分施設について説明をさせてください」と鎮国寺を訪れました。
 
お寺:29ヶ所の候補地の現地調査は行われたのですか?
県 :いいえ現地調査は一箇所だけで後は文書調査です。
お寺:なぜすべての候補地で現地調査を行わないのですか?
県 :現地調査はここ一箇所だけでいいと知事に言われた、最初から一箇所と決めていた
 
このように説明されました。
 

存在しない会議録

 
そして、候補地選定に関する調査報告書や、選定をめぐり会議録は一切存在しません。
 
調査資料は、「敷地面積」、「アクセスの利便性」、「現況地質」、「放流河川」、「周辺環境」などの6項目に○か×かをつけるだけの極めて簡単なものであることが県の「公共関与の候補地調査結果」を見ると明らかになりました。
 
このあまりに乱暴で疑問の残る選定結果には
なにか他に大きな理由があるのではないでしょうか。
 
この産業廃棄物最終処分施設を建設することによって我々住民、将来の子供たち、自然にどのような影響を与えるのか、改めて考えてみてください。

なぜ水源地に? 将来の子供たちの水が危ない

最終処分場が建設される冠嶽は薩摩川内、いちき串木野両市の貴重な水源地です。
高地にある水源地に最終処分場を建設し、もし汚染物質が漏れ出すなどの事故が発生した場合、その被害は永久的かつ甚大なものになります。
私たちや子供たちの世代だけでなく、未来の子孫にまで多大なリスクや不安を残す最終処分場に私たちは断固反対します。


県の安心安全はウソ 実はもっとも危ない場所

鹿児島県知事は今度の最終処分場を作るにあたり
「この地が一番安全な地である」
と発言しました。

しかし、みなさん、8.6水害を憶えていますか?
平成5年の夏、死者71名、負傷者142人の被害を出した集中豪雨災害です。
この8.6水害のあと、鹿児島県は大原野自治会の住民に対して

「鹿児島県内の危険な個所147か所の中で一番最初に砂防ダムを建設します」

と説明しました。
つまり、鹿児島県はこの地が一番危険であるということを認識していたということです。

私たちは今回の最終処分場建設計画が公表された際に、地質専門家を招請し数度にわたる現地調査を実施しました。
その結果、

  1. 処分場予定地内に活断層が少なくとも2本はある可能性。
  2. 採石場西側切り土斜面(最大190メートル、70度の急傾斜)は割れ目や亀裂が多く自然崩壊する(深層崩壊の可能性)
  3. 処分場を建設しても、地下水の湧出により施設そのものを浮き上がらせ破壊する(水上の楼閣)。
    温暖化のゲリラ豪雨による「深層崩壊」に対し、国は対策を強化することを決定。
    想定外のことが起きていることを国も認めている。

など、私たちが想像していた以上に危険な土地であることがわかってきました。

「こんな土地に産廃施設を作るとは常識的に考えられない・・・」
と専門家に言わしめた危険な場所。

私たちはこの科学的な調査結果を鹿児島県に提出し再三説明を求めましたが、今日まで納得のいく回答は一切ありません。

このような県の姿勢に私たちは大きな不信感を抱かざるをえません。
そして最終処分場建設に反対せざるを得ないのです。


クリアランス制度で産廃施設が原発ゴミ捨て場へ

原発ゴミを産業廃棄物最終処分場に捨てるってホント?

福島原発の事故で発生した大量の放射線を受けた廃棄物、これらはどこへ行くのでしょうか

実は昨年できたクリアランス制度でこの放射線ゴミを処分できるようになっているのです。

 

通常産廃施設には企業から発生された燃殻、汚泥などがありますが

川内原発の解体工事の際、発生する放射線をうけた廃棄物等、県は霊山に作ろうとしている産廃施設に処理しようとしている計画が県知事最大のもくろみなのではないかと思われます。

そう思える確かな理由があります。

原子力発電所には耐用年数があり、かの川内原発はもうすぐ耐用年数が限界にくれば解体工事を行わなければならないのです。

そして当処分場の完成時期と解体工事の時期があまりにも一致しているのです。

 

これは県知事がこの事前計画を思惑どおりにを進めていたということでないでしょうか。

 

4つの思惑

・川内原発と当産廃施設との移動距離がおそらく国内随一の近距離

・産業廃棄物管理型最終処分場は建前、放射線を受けた廃棄物、スクラップを問題なく受け入れるための最終処分場なのではないか

・放射線を受けた廃棄物は他県の処分場は簡単に受け入れない、その準備計画?

・たとえ事前に解体工事の廃棄物を入れないと約束していても、知事の一言で逆転することができる。

 

本当に可能? クリアランス制度とは・・・

このような可能性を見て本当にこんな身勝手なことができるのかと思われるかもしれません。

可能です。

通常原発等の解体工事で発生する放射線を受けた廃棄物は産廃処分場には持ち込めません。

しかし、去年できたクリアランス制度により産廃に捨てることができるようになります。

その産廃に捨てるかどうかの判断は知事に決定権があるのです。

クリアランス制度の詳細ついてはこちらへ

文部科学省

http://www.mext.go.jp/a_menu/anzenkakuho/genshiro_anzenkisei/1260901.htm

クリアランス制度の問題点

http://www2.gol.com/users/amsmith/mondai.html


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